アメリカ2026年3月雇用統計の内容を解説

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アメリカの3月の雇用統計が発表されましたね。
「非農業部門雇用者数は絶好調で、失業率も低下したことから、労働市場も改善の兆しがみられるのでは?」と感じられた方も多いのはないでしょうか?
しかし、結果の割には株式市場においてあまり大きな反応が見られませんでした。
そこで、雇用統計の詳細について調べてみましたので解説します。

1.2026年3月の米国雇用統計

1-1.結果

・非農業部門雇用者数
 結果:+17.8万人 予想:+6.0万人 前回:₋13.3万人
・失業率
 結果:4.3% 予想:4.4% 前回:4.4%

非農業部門雇用者数は予想値よりも大幅な増加
失業率は前月よりも0.1%の低下という結果でした。

1-2.当日の株価の動き

引用:Trading View

雇用統計発表当日の4月3日(金)、アメリカは祝日で株式市場は休場。
そのため、結果を受けた直後の株式市場は、4月6日(月)が寄りでした。
4月6日のNYダウ株価は+0.36%、S&P500は+0.44%で微増となりました。

2.雇用統計の内容

2-1.非農業部門雇用者数+17.8万人の内訳

大幅な増加となった非農業部門雇用者数の内訳ですが、アメリカの労働省労働統計局のレポート曰く、事業別の主な変化は以下の通りです。
・医療:+7.6万人(最大要因)
・建設:+2.6万人
・運輸・倉庫:+2.1万人
・社会福祉:+1.4万人
・連邦政府:-1.8万人
・金融:-1.5万人
+17.8万人の内、約4割は医療分野での雇用増加が寄与しています。
しかし、医療セクターの雇用者+7.6万人の内、外来医療サービスが+5.4万人、さらにその中の診療所スタッフ+3.5万人にストライキ活動から復帰した職員が含まれており、この復帰した職員が雇用者増加を底上げする一つの要因となっているそうです。なのでこの医療+7.6万人が、見た通りの増加ではないことに注意ですね。ただし、その診療所スタッフ+3.5万人を差し引いても少なくとも医療の分野で+4.1万人の雇用者増加なので、やはり医療分野が非農業部門雇用者数の増加に大きく貢献したことは確かですね。

2-2.失業率4.3%(▲0.1pt)の内容

引用:アメリカ労働統計局

上記の画像が失業率の生データです。
・失業率:4.3%(-0.1%)
今回、失業者が332千人減少したことから、失業率が-0.1%となりました。
しかし、画像をよく見てみると、雇用者数も64千人減少しているのですよね。
雇用改善とは一般的に、失業者が仕事を見つけて雇用者となり、失業者は減少・雇用者は増加となるのが理想です。
しかし、今回の減少した失業者332千人が、純粋に雇用者側に流れているわけではないことが読み取れます。
また、労働力人口が396千人減少しており、失業者の一部から非労働力人口に流れて行っている可能性が考えられます。
失業していて求職活動をしていたけれども、何らかの理由で活動をやめてしまった人たちがいるかもしれない、ということですね。
もちろん、この何らかの理由には、求める労働条件で働くことができず求職をやめてしまった人から、育児・介護、健康上の問題で求職活動を実施していない人も含まれます。
いずれにしろ、雇用者数が前月よりも純粋に増加している訳ではないようですね。
数値上は失業率は低下していますが、それがアメリカ労働市場の好調を示しているとは言い切れなさそうです。

3.まとめ

非農業部門雇用者数+17.8万人は、一部ストライキからの復職者も含まれますが、予想を超えた雇用者数であることは確かですね。

失業率は4.3%(-0.1pt)となりましたが、純粋に雇用者が増加しているわけではない可能性があり、数値に改善がみられた割には株価へのサプライズ要因に直結しなかったのではないかと考えられます。

今回の雇用統計の結果を見たとき、労働市場が絶好調のように見えましたが、見た目ほど単純なものでもないように思われました。

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